1.刃具外観検査装置アプリケーション 外観検査機能追加
自動車部品会社であるユーザー様が製作された刃具外観検査装置にて、過検出が問題になっており、弊社に相談いただきました。
既存の外観検査は汎用アプリケーションであったため、ユーザー様の要望である刃具のエッジ摩耗とコーティング等の表面性状等による輝度の不均一状態が区別できない課題がありました。
追加アプリケーションでは、欠陥検出条件に刃具のエッジと隣接することを条件としたアルゴリズムで対応いたしました。
追加した機能は以下になります。
- 摩耗・欠陥有無判定機能
- 摩耗はエッジと接する条件追加
- 摩耗量測定及び最大摩耗部位抽出機能
- オフライン検査機能
- 検査条件設定機能
- 検査履歴及び画像検索機能
言語はC++(画像検査部), C#(GUI)を使用しており、またライブラリはOpenCVとintel TBBを使用しています。
既設機に実装済みで現在ユーザー様で刃具の再研磨ラインにて使用されております。
2.ねじの有り無し検査方策検討
SIer様からねじの有無の検査について、一般的な方法では誤判定が多く実用できたいとのご相談があり、弊社で検討しご提案いたしました。
対象ワークの素材はダイキャスト品で、型の状態で面性状のバラツキが生じ、取得画像が安定しないことが想定されますので、以下の仕様で撮像をすることを検討しました。
- ねじ穴の軸に対し 光軸を45°傾けた位置にカメラを配置する。
- 照明はスポット照明とし、カメラの光軸から30°傾けて配置する。
- レンズの絞りは極力絞り、なるべくカメラ光軸に平行な光のみをセンサーで受光させる。
- 撮像画像をソベル処理実施し、等ピッチで現れる縞模様が存在するかで判定する
特殊な機器も不要で低コストな仕様でご提案いたしました。
3.ロボット検査装置のUIの作成
UIの作成には、モダンデザインでユーザーが感覚的に操作ができるようWinUI3のフレームワークを使用して作成しています。
部分的な流用なども容易ですので、コストも低減できます。
今後はタブレットやスマホでも操作可能なアプリも展開できるよう、.NET MAUIの活用も考えています。