国際ロボット展 2023年11月

イズミビジョンラボ都築が展示会にて興味があった技術のメモとして残してあります。

  • 開催期間 2023年11月19日(水)~12月1日(土)
    • 見学日時 11月30日(木)
  • 場所 東京ビッグサイト

見学内容

  • ヤマハ <7軸協働ロボット>
    • 東京ロボティクスとの協業を経て、社内で協働ロボットを再開発。
    • URと同じで出力側にエンコーダーが入っている為、挿入などの滑らかな動作でも位置決め精度が良い。
    • 自由度が1つ増えることで動作プログラムが複雑になることが考えられるが、3軸目をオート(最適)設定にすることで、TCP座標値からジョイント角が容易に得られるようになっている。
  • デンソーウェーブ (Unityへのロボット・工程シミュレーターアドオンパッケージ)
    • 従来のセッティング、シミュレーターソフト(WINCAPS)では動的な干渉チェックやアニメーションが大変であくまでもロボット中心のシミュレーターであった。
    • Unityを活用することで、複数のロボットや他設備を含めたシミュレーションが容易になる。
    • Unity上ではモデルに様々な属性を付ける手間はあるが、市販のもの(加工機やハンドリフトなど)はすでに属性がついたものがコミュニティ上からダウンロードできるためかえって楽になる部分もある。
    • ロボットケーブルの取り回しシミュレーションは現在実装されていないが、物理演算を活用しシステムを追加していけばできる可能性はある。
  • ダイヘン<協働ロボットによるティーチングレス溶接システム
    • ハンド部にとりつけた3Dカメラ撮像によるワーク形状把握及び溶接点の推定を行う。作業者は溶接開始点、中継点、終了点を画面上で選択すればよい。
    • 開始点等を入力すると、ワークとの干渉を回避したロボット動作プログラムを自動生成する。
    • 説明資料および動画(上記リンクから)は閲覧可能。
  • エプソン<産業用ロボットの安全機能 Safety Function 7.0 License (SLS/SLP)>
    • 安全速度監視機能(SLS)と安全位置監視機能(SLP)を併用することで体の一部をロボット可動範囲に入れる必要のある設備の生産性を向上する。
    • SLSとSLPはたとえばエリアセンサーのONOFF状態により可変できることで、設備を停止させることなく協働スペースに手などを入れることができる。
    • エプソンの統合ソフトウェア「EPSON RC+7.0」の有償オプションで追加可能。
  • エリートロボット<協働ロボットCSシリーズ
    • 日本では2022年に法人化したばかりだが、中国では協働ロボットで3番目のシェア(UR、AUBOの次)を持つメーカーであり中国の自動車関係メーカーより数千台の受注があるほど使われている。
    • ベースへの取り付け寸法やソフトウェアの入力方法などはURを意識しており、URユーザーが移行しやすいようにできている。
    • ホームページにサポート掲示板があり、やりたいことに対しての実装方法の情報を得ることができる。
    • 価格は3kg可搬で約200万円とDobotなどの中国製ロボットと差がない模様。
  • エウレカ ロボティクス<Eureka 3D Camera> チラシあり
    • 既存のロボットシステムに簡単に取り付けられる3Dビジョンカメラであり市場の3Dカメラよりも安価。測定原理はステレオカメラ方式でピッキング用途に使用できる。
    • AI機能も搭載しており、AIベースの3D欠陥検出なども可能。
    • 同社の統合コントローラーEureka Controllerと併用することで、撮像後のモーションプランニングなども動作に組み込める。
    • エウレカロボティクスはシンガポールが本社で南洋理工大学(NTU)の研究成果を活用し「HA-HA(高精度-高敏捷)」技術を必要とする作業の自動化を実現するための装置を提供している。
    • 価格約150万円/台(AIビジョンのみ?)。
  • ローレルバンクマシン<8軸多関節ロボット xLobomo>
    • 回転軸6軸に直動2軸を加えた8軸ロボットで、極小スペースでの旋回動作や、姿勢を固定した直動軸での駆動により安定したハンド移動が可能。
    • 可搬5kg、ストローク1127mm。
    • まずは産業用ロボットとして24年度中に販売し、その後協働ロボットタイプも販売予定。価格は一般的な6軸協働ロボットと同レベルを目指している。