FAIRINO FR3の位置決め精度

低価格協働ロボットの位置決め精度についての把握を実施

一般的にロボットの精度については繰り返し精度については±0.01~0.02程度で仕様として記載があるものの、絶対位置精度については記載がありません。

画像検査や液体塗布など軌跡で動作する場合などは、絶対的な位置決め精度も必要となるため、現状把握の為にも調査を実施しました

  • 対象ロボット
    • FAIRINO FR3(3kg可搬)
      • 安藤株式会社様から借用 ’24年6月以前のモデル

1.調査の実施方法

  • 協働ロボットのエンドエフェクタにデジタルゲージを取り付け。
    • デジタルゲージ SONY DG10B(分解能1μm)
  • 平面度の良好なスチールプレートを準備
    • 今回はミスミの研磨プレート NAK55SP-200-200-15(平面度 15μm/100mm以下)で代用
  • プレートはベース座標系のXY平面にほぼ平行に設置
    • 基準となる任意の点においてデジタルゲージをプレートにある程度接触するまで移動し
      デジタルゲージの値をゼロセットする。
  • X,Yを5mmピッチで移動し、デジタルゲージの値を記録する(X=0~160、Y=0~160:ワーク座標系)

2. 調査結果

  • 最大値は309μm、最小値は-260μm 幅 569μm
  • 基準面からの傾きはみられたもののDobotで見られた減速機要因の誤差は小さい。
    • 傾きに関してはキャリブレーションの精度があまり良くないことが考えられる